• HOME
  • コラム
  • 筆記体のフォントについての基礎知識

筆記体のフォントについての基礎知識

今でもおしゃれ文字として人気の高い筆記体

今でもおしゃれ文字として人気の高い筆記体一昔前までは、中学の英語の授業でも
筆記体を教え書いてきました。

しかし、いまやアメリカ・イギリスをはじめとする英語圏では、
すたれたフォントとなってしまっており、
正式な書類にはブロック体で書かなくてはいけないといいます。

しかし、その見た目がカッコいいデザインに惹かれ、
あえて筆記体を使っているケースが多いのも事実です。
「文字」としてはすたれてしまったものの、
いまだに根強い人気の筆記体。
その歴史や「フォント」としての人気についてご紹介します。

筆記体の歴史

筆記体の歴史数あるフォントの中でも特に人気なのが筆記体のフォントです。
筆記体の歴史はいちばん古く、「筆記体」の字のごとく、
もともと文字というのは筆記で書かれていました。
筆記体の元になったのは、
古代ローマ時代の写本のラテン文字からギリシャ文字、
イタリック文字へと変化していったようです。
ヨーロッパでも表記文字が筆記体しかなかったため、ルイ16世の手紙など、
印刷技術ができる前の書類や本、手紙などは、庶民でも筆記体でした。
アメリカでの筆記体の歴史は比較的短く、
17世紀前半までは単語のみで使われていたようですが、
18世紀の後半にはほとんどの手書きの文字は
筆記体で書かれるようになりました。
アメリカの独立宣言の草稿も全て筆記体で書かれていました。
筆記で書く際になるべく早く多く書くのに適していたものが、
ひと筆書きのような字体となり、筆記体として確立していきました。
早く書けることが利点の筆記体でしたが、
ワープロの出現によって大きくその場を追われることになります。
速さがワープロにかなわなくなり、読みやすさを比べられた時、
筆記体がどんどん衰退していったのです。
しかし、いまだにフランスなどでは好んで使われており、
モダンでおしゃれな飾り文字として印刷用のフォントになっていったのです。

筆記体の人気の秘密

英語圏ではすっかり使われなくなってしまった筆記体ですが、
Webのフォントとしては人気が高いです。
「とにかく、オシャレ」「優雅」「エレガント」「かっこいい」と、
ワンランク上のニュアンスが出せるのも人気の秘密のひとつのようです。
筆記体のフォントの種類も多数あり、
タイトルや見出し、店のロゴや包装紙のデザイン、
ランディングページのファーストビューやポスターなどのキャッチコピーなど、
用途に合ったものを使い分けるといいでしょう。

 

今日のフォントの利用状況に関して言えば、中小企業や個人がフォントに対して投資できる予算が決して多くはないこと、主要フォントベンダーは同じよ うな書体を開発販売する傾向にあることにより、シェアの高いところに一極集中し、業務利用および一般利用ともにほぼ特定のフォントメーカー、または特定のフォントが利用される傾向にあります。

中小のフォントメーカー、長年の歳月を掛けて制作された個人デザイナーによるプロフェッショナルフォントなども数多く存在しますが、販売や広告宣伝 の場が限られるため、一般にはどんなに魅力的なものや品質の高いものであってもこれらのフォントは販売・流通量が少ないのが現状です。

フォントを販売するには販売機会増加、積極的な広報活動、ユーザーが購入したくなるような製品および製品企画、開発コストの削減によるより購入し易い価格設定や利用し易いサービス提供、プロモーション活動などが必要です。

しかし、フォントの開発には時間とコストが莫大にかかる上、これらの業務やサービスを行うには、デザイナー個人、中小のメーカー、フォントを主力して扱わない企業にとっては予算の確保や利益の確保が難しいといったケースが多々あります。

そこでFANでは、より多くのフォント制作者に参加いただき、開発協力、開発環境の共有等による効率的な創作活動のための環境作り支援、販売支援、 製品の企画やコラボレーションによる新たなフォント展開、参加者によるフォント情報配信、ラインセンス業務のとりまとめ等、参加会員のフォントを開発・販売・普及させる為の活動を行います。

またフォントのようなデザイン系のコンテンツは、ロングテール型の商品に属することからも、インターネットによるフォント情報コンテンツの構築・配信とネットーワークによる販路の拡大を力を注ぐとともに、必要に応じて企業様のネット販売戦略、WEB戦略の支援も行います。

このような活動を通じ、フォント・アライアンス・ネットワークでは次世代のためのフォントの創造とフォント市場および業界の活性化に貢献できることを目指します。

ページの最上部へ戻る